LDKへのあこがれ

LDKへのあこがれ

こんにちは。&Frelの杉浦です。

先日日本からの中古雑貨や、おもちゃ、器などを扱う日系のリサイクルショップでこんなものを見つけました。どんな経緯でマレーシアまでたどり着いたのかわかりませんが、3LDKセットという名前が印象的で思わず買ってしまいました。

ネットで調べてみると、発売は1972年とのことで今からちょうど50年前に発売されたことになります。気になったのでLDKという概念がいつ頃から日本で用いられるようになったか調べてみました。正確にいつからということはどうやら分かっていないようですが、諸説の中から1960年代に少しづつ用いられるようになってきたようです。ちなみにLDKという呼び名は日本特有のもので、海外では通じません。

この製品はLDKという呼び名や間取りが一般的になり、またおもちゃになるくらいですから、そうした建物に人々が憧れを抱くようになった時代背景の中で発売されたのだと推測します。1970年代生まれの私は何となくその時代の空気感が分かります。

私が住んでいた場所は田舎でしたから、同級生の家はよくある日本の家という感じでしたし、マンションというものが私の住んでいたところにはありませんでしたので、もちろんLDKなんていう言葉すら知りませんでした。ですが1980年の初めから中頃くらいだったと思うのですが、少しずつ建売住宅が建ち始めたり、同級生が家を建て直す際に洋風(この言葉も変ですが)の住宅にしたりということが身の周りで増えてきました。

当時はそんな家に住んでいる友達がうらやましくて、出窓ってなんてかっこいいんだろうと思ったりしてたことを思い出します。マンションチラシの間取り図を見て、どこが自分の部屋か兄弟げんかをしたりということもありました。

結果的には、こういった建売住宅の乱立が街の景観をどんどんと変えていってしまい、かつて過ごした風景が急速に失われていく事になるのですが、当時はまさに憧れでした。この製品の説明文にも「3LDKは最近の住宅にマッチした現代的な楽しい家です」と書かれています。

そんな昔の思い出に浸りながら、このブロックを組み立ててみようと思います。