タスクチェアの豆知識 その2 座り心地編

タスクチェアの豆知識 その2 座り心地編

こんにちは。&FRELの杉浦です。

前回に引き続きタスクチェアについて書いていこうと思います。今回は前回説明させていただいた快適な座り心地を獲得するための三つの要素、①チェア自身の機能・完成度 ②使用する人の体格や身体的特徴 ③チェアを使用するユーザーに合わせて調整する、の中から①について説明したいと思います。

耐圧分散って?

長時間による着座を目的としたチェアを選ぶ場合、チェアが正しく体重を受け止められるようにデザイン・設計されているかがまずは重要です。専門的な言葉で言うと耐圧分散と呼ばれます。座り始めは快適だったのに、しばらくするとおしりや背中のある部分が痛くなって、その痛みを和らげようと少し姿勢を変えたり、座る位置を変えてみたりといった経験はないでしょうか?もし座ってすぐにそのように感じてしまうチェアであれば、それはおそらく体重をチェアがしっかりとバランスよく受け止められていないからと考えることができます。

具体的には、チェアの座部がおしりを支える面積が小さい、または体の形状にチェアの座部がしっかりと追随していない可能性があります。地球には重力があります。チェアに座っている間、座部との接触面には常に体重という重みが下に向かってかかっています。もし体重を小さな接触面だけで支えなければならならないとなると、その接触面から疲労や痛みが広がっていく事になります。体重を正しく受け止めて、広く分散させること、これが快適なチェアをデザイン・設計する我々がいつも最も重要視部分の一つです。

ジェルクッション

以前からチェアの座面に乗せて使用するジェルクッションなるものがあります。夢グループのCMが製品以外のところで話題になったりもして、すっかり一般的な認知度も上がりました。ジェルクッションが謳っている効果も、耐圧分散の一種です。柔軟性の高いジェル素材を使って、おしりの形状に沿って体重を広い面積受け止める効果を狙ったものです。私もたまたまホテルに備え付けてあったジェルクッションを使用したことがあります。確かに柔らかくて座った瞬間は気持ちいいのですが、長時間にわたって使用するには少し柔らかすぎてやはり痛みや疲労が出てくると感じました。チェアでもベッドでも柔らかすぎると姿勢が崩れて安定感を失いますので、長時間の使用ではあまり効果を実感できないかもしれません。

カリッサ2 座部の特長

今回&FRELから発売したカリッサ2チェアは、しっかりと体重を受け止め、体圧を分散できるように厚みを多くとったクッションを座部に使用しています。またこのクッションはモールドウレタンという製造方法でつくられています。モールドウレタンはアルミの金型にウレタン原液を流し込み、パンのように膨らませる方法です。自由にかたちややわらかさをコントロールできることが特徴で、耐圧分散の観点からも理想的な製造方法と言えます。今回カリッサ2の発売に合わせて、新たにクッションの金型を製作しました。座り心地も旧モデルに比べ向上しています。

ネットを見るだけでもたくさんのチェアが様々なデザインと機能で売られています。どうしてもデザインや価格で選択肢を決めてしまいがちですが、ぜひ座り心地という部分にも着目して、チェアを選んでみてはいかがでしょうか?

CARiSSA2のご紹介