手触り感のあるもの
みなさん、こんにちは。&FRELの杉浦です。3月も今日で終わりですね。
先日クアラルンプールから車で2時間ほどの距離にあるイポーという町に行ってきました。古い町並みが多く残っていて、クアラルンプールから簡単にアクセスできる観光地としても有名です。
古い街中を歩く私の楽しみの一つは、様々な素材やテクスチャーに出会えることです。マレーシアに限りませんが、外壁や路面、瓦など様々な素材が時間の流れとともに経年変化をしているたたずまいは、古い町並みの魅力の一つだと思います。
技術が発達することで手間のかからない、経年劣化の少ない素材がたくさん開発され、普及してきたことは、私たちの暮らしを快適にしてくれました。一方でそれらはどちらかというと画一的でムラの無いことが特徴や利点となっていることもまた事実だと思います。
モノによって差異はあるとは思いますが、技術の発達=小さく、軽く、薄くなっていき、その行きつく先にバーチャルな世界があって、それが今現実としてさらに加速度を増して進んでいる時代ですね。
そんな流れとも少し関連しているのかもしれませんが、今は手触り感があって温度や重量を感じられるものにとても魅力を感じます。タイルやレンガなど、実際の視覚に見えているものは表層だけのはずですが、なんとなく厚みや重みも目で感じれたりしないでしょうか?
我々の製品の素材で使われる板金素材も不思議と厚みが感じられる素材のひとつです。0.6mm~1mmくらいの薄い板と10mmを超える厚い板を同じ大きさにして、厚みが見えないように比べると、何となく視覚や手触りだけで厚みを感じることができます。(私はできます!)
工業製品として完璧に仕上げられた製品やデザインももちろん魅力的なのですが、これからは手触りを感じられるモノやかたちがますます恋しくなりそうに感じています。