家具が生まれる場所

家具が生まれる場所

みなさん、こんにちは。&FRELの杉浦です。

先月末に久しぶりに日本に一時帰国をしました。戻る前のニュースでは気温が高いという話ばかり耳にしていたので、もう春の始まりの気分で帰国したのですが、いざ日本に到着すると強風と寒さに体がついていけませんでした。しかもこんなに寒いのに花粉はしっかりと飛んでいて、重度の花粉症の私にはなかなか辛い日々でした。

今回の帰国では&FRELの工場がある鹿沼市近辺の木工関係の工場を訪ねることができました。&FRELはスチール家具を主に製作している工場ですが、鹿沼市はもともと木工がとても盛んな場所で、特徴のある木工工場が多く点在している地域でもあります。

マレーシアの木製品工場と比べると、日本の工場はとてもよく整理整頓されています。建物や機械が古くとも、さすがは日本の工場でしっかりと管理されていてキリッとした気持ちになります。

一方で木を加工してモノに仕上げるという作業はやはり同じで、人の手が多く介在する木製品工場ならではの風景がマレーシアにも日本にも同じようにあるようにも感じます。

マレーシアにおける木製家具の工程は、オートメーション化された大きな工場を除けば、まだまだ人に依存した工程がほとんどです。それだけに、いきなり製品をつくるといことは難しく、端材を使ったトライや1/1スケールの図面と照らし合わせながらコツコツとつくり上げていく作業が必要になります。

ガラクタのように(本当のガラクタもかなり混じっているのですが、、)見える試作品や過去の製品のプロトタイプも、「あの時はこうやってつくった」「あれと同じようにつくればいい」「こういうやり方もある」というアイデアや過去の具体例を現物で伝えてくれる大事なものです。デザイナーにとっては実際に現物を目にすることで初めてわかるディテールがあり、そこから生まれるアイデアもたくさんあります。

この記事で使用した写真は全てマレーシアの家具工場の写真なのですが、なかなかの散らかりようです。工場としては決して褒められる状態ではないのでしょうが、アイデアが育ち、家具が生まれる場所です。