スタディーモデルづくりの楽しみ
みなさん、こんにちは。&Frelの杉浦です。
2022年もあっという間に?ひと月が過ぎてしまいました。私は逆算型の思考をしてしまうタイプなので、2022年もあと11ヵ月しかないと何となく焦ってしまいます。あれもこれもやりたいことはあるのですが、なかなか思うように進まくても約30日ごとに自動的に次の月に変わってしまう暦を眺めるたびに、もう2月か、、3月も終わりか、、と時間の流れの無常さを?感じてしまいます。
モデルづくりの楽しみ
そんなちょっと焦りを感じてしまう日々の中で、私の心を落ち着かせるのに役立つのが、家具のスタディーモデル(模型)づくりです。スケッチや簡単な設計図面をもとに、1/10や1/5サイズで簡単なモデルを組んでいきます。だいたい夜の8時頃からこそこそと自室で始めます。
デザイナーによってはラフなモデルから始め、最終的には本物と見間違えるような完成度の高い模型をつくられる方もいますが、私の場合は簡単に手に入る材料で、それほど時間をかけずにかたちにしていくやり方で進め、細かいディテールよりも全体のバランスをみることに重きを置いています。
今は三次元のCADや簡単に使えるレンダリングソフトを使用して、本物と変わらないようなCGも比較的短時間で簡単につくることができます。ですが手で触れて、かつ様々な角度から自由にかたちを見るという点において、スケールモデルに勝るものはないと思います。部屋に閉じこもって、モデルをつくりながらあれこれとアイデアを巡らすのは、なかなか楽しい作業です。
つくって壊して、またくっつけて
スタディーモデルにはまだいいところがあります。もともと切ったり貼ったりしてつくったものですから、別のアイデアが浮かんだり、位置を少し調整したい場合はすぐにばらして、またくっつけることで様々な可能性を簡単に試すことができます。またモデルであっても無理のない構造であれば、組みあがった時に意外と頑丈に仕上がります。もちろん模型なので実物でもそのままとはいきませんが、実務での経験とモデルの出来上がりから、ある程度強度や安定性といった構造面も想像することができます。
やり始めるとのめりこんでしまうのですが、あんまりきれいにつくりすぎると壊すのがもったいなくなってしまいますので、私の場合は適度に丁寧に、適度に雑にをモットーに家具のスタディーモデルをつくっています。
多くのモデルは日の目を見ない
モデルづくりのゴールは実際の製品となって世に出ることなのですが、やはりほとんどのモデルは日の目を見ずにお蔵入りとなります。最終的なデザインに向かう過程での役割を果たすモデルもあれば、製品化の対象には全くならないでお蔵入りになるモデルも。それでも不思議なもので、一度モデルを自分の手でつくると、時間が経っても頭にしっかりと残っていて、思わぬところで流用できたりもします。
現在販売されている&これから発売される&FREL製品の多くも、こんな過程を経て製品になっています。主役はあくまで製品ですが、こんなコツコツ作業を経て製品になっていることを少しだけ感じていただけると作り手としてはとても嬉しいです。