タスクチェアの豆知識 その3 チェアの調整

タスクチェアの豆知識 その3 チェアの調整

 

少し遅くなってしまいましたが、明けましておめでとうございます。&FRELの杉浦です。

2021年はいつにもましてあっという間に終わってしまいましたね。一つの年が終わるたびに、いつもなんて一年は早いのだろうと思いますが、2021年は特にそれを感じる年でした。私は『2021』という数字の並びが、見た目にもスマートで、何となくスピードを感じさせる印象でとても気にいっていたので、2022いう並びを見ると少し寂しさを感じてしまいます。

タスクチェアについてのコラム、3回目です。今回はチェアに備わっている調整機能の役割について考えてみたいと思います。

調整機能は何のため?

タスクチェアの機能的な特性として、使用するユーザーの身体的特性や好みに合わせて調整できるということがあげられます。チェアごとに調整できる機能は異なりますが、座高や背の反力・硬さ、それから座奥の調整などの機能が多くのタスクチェアには備わっています。

一方でこれらの機能があるにもかかわらず、よく使い方が分からない、触っていいのかよく分からないので調節しないでそのまま使っているという方も実は多くいらっしゃると思います。家具メーカーで働いている私でも、たくさんレバーやボタンのある他社製品の調整方法を理解するにはいろいろと触ってみないと分からないこともありますので、何となくレバーやボタンを触りたくない気持ちはわかります。ですがきちんと自身に合わせて調整いただかないと、チェアの快適性は残念ながら半減してしまいます。

例えば服や靴などを例にとってみると、そこにはサイズが細かくありメーカーごとの特徴があって、そのなかから自分に合ったものを選ぶというのはごく当たり前の行為です。チェアも体が直接触れるという意味では、かなり服や靴などに近いモノだと言えますが、同じデザインでL,M,Sといったサイズがあるわけでも、靴のように0.5cm刻みのサイズが用意されているわけではありません。

調整は難しいと感じる方に

本来であれば服や靴と同じく、オーダーメイドでそれぞれの身体特性や好み合わせてつくられるのが理想的ですが、工業製品でそれを実現することは難しいですし、コストも手間も大きく上がってしまいます。そのギャップを最小限に埋めるための機能が、チェアに備わっている各種の調整機能です。きつい靴を履いていると痛みが出てくるように、逆に緩い靴を履いていると転びやすくなることと同じように、チェアもできる限り自分の身体的特徴に合わせて調整することが、快適な座り心地を得るために欠かせない行為となります。

でもそうは言われても身体的特徴は人それぞれで、正しく調整できているかどうかよくわからない、、、と感じる方も多くいらっしゃると思います。なるべく簡単な操作だけで、理想的な座り心地が得られるに越したことはありませんよね。そのような声にこたえるかたちで、ここ最近では各オフィスメーカーから、最小限の調整でなるべく理想に近い座り心地を得られるチェアというのが増えていて、毎年のように新しいモデルが出ています。

カリッサ2も同じ設計思想でつくられたチェアのひとつです。簡単な操作と調整で、理想に近い座り心地を実現したい!という思いは、開発時の大きな目標でもありました。具体的にどのような機能や工夫が備わっているのか?ということについては、また次回のコラムで詳しく説明させていただきたいと思います。

ちょっと長くなってしまいましたので、何とか次回でまとめたいと思います。